シリコンスタジオとエスディーテック、ルネサスの車載情報システム用SoC「R-Car」向け2D/3Dヒューマンマシンインタフェース(HMI)開発環境の提供で協業
汎用デザインツールの使用により、車載HMIのルック&フィール作成が容易になり、デザイナーの学習コスト削減及びシステム導入期間短縮に貢献
シリコンスタジオ株式会社(本社: 東京都渋谷区、代表取締役社長: 寺田 健彦、以下「シリコンスタジオ」)とエスディーテック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役: 川端 一生、以下「エスディーテック」)は、ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下「ルネサス」)の車載情報システム用SoC「R-Car」向けに、汎用デザインツールで作成されたデータを取り込むことができる2D/3Dヒューマンマシンインタフェース(HMI、以下「HMI」)開発環境の提供を目指し、協業することをお知らせします。
今回の協業による「R-Car」向けHMI開発環境は、シリコンスタジオとエスディーテックの両社が新たに開発した専用プラグインにより、アドビ システムズ社(以下「アドビ」)の汎用デザインツールで作成された2D/3Dデータを活用可能にするものです。シリコンスタジオが3D開発環境を担当し、エスディーテックが2D開発環境を担当しています。
汎用デザインツールが活用可能になることで、ティアワンを始めとするサプライヤー各社は車載HMIのルック&フィール作成が容易になり、デザイナーの学習コストの大幅な削減と、システム導入期間短縮への貢献が期待されます。
現在市販されている2D/3D HMI向け開発ツールは、ベンダー各社が独自に開発した、互換性を持たない高価な専用オーサリング・ツールです。そのため、ユーザーは初めから独自に使用方法を修得しなければならず、また一度導入すると他への切換えが容易ではないことから、その学習コストが大きな負担となっていました。
シリコンスタジオとエスディーテックとの協業により、多くの製品デザイナーが慣れ親しむアドビの汎用デザインツールを活用した新しい開発環境を業界で初めて提供することが可能になり、これらの問題解決に貢献します。
R-Car向けHMI開発環境の主な特長
- シリコンスタジオは3D専用プラグイン(『(仮称)GLASSZONE』)を開発
- エスディーテックは2D専用プラグイン(『TRITO Linkage』)を開発
- アドビの汎用デザインツール(2D向け:Illustrator、Photoshop、Animator、3D向け:After Effects)を使用したデータ作成が可能です。
- 作成したHMIを素早くPC及びR-Car上で動作させることが可能です。
- 2D/3Dの担当ツールを分けることによって、HMI仕様に対する様々な要求への対応や、高効率な開発環境を実現します。
- 3D専用プラグインは、シリコンスタジオが得意とするプログラマブル・シェーダーの利用技術を駆使してSoCのコスト・パフォーマンスを向上させることができるほか、After Effects上でプログラマブル・シェーダーを用いたエフェクトを設定することが可能です。
- 2D専用プラグインは、車載機器のHMI開発において、上流工程で作成したワイヤーフレームを使用し、実機上での表示/動作確認 及び後工程での連携が行えるツール群です。アドビのIllustrator、Photoshop、Animatorといったデザイナー/エンジニアが使用する既存ツールを使って、HMI開発の各工程が実機確認を伴ってスムーズに行うことができ、学習コストの最小化が可能です。
R-Carについて
ルネサスの「R-Car」は、HMIなどの車載情報システム用だけでなく、自動運転時代の車載コンピューティング・プラットフォームとして、安全運転支援システムに向けて、車載カメラなど各種センサから入力される大量の情報を、リアルタイムかつ正確に処理できる車載専用の高性能プロセッサであり、自動車用機能安全規格にも対応しています。
エスディーテック株式会社について
エスディーテック(http://www.sdtech.co.jp/)は、様々なデジタル機器のHMI開発をデザインとエンジニアリングの両面から支援する事業を展開しています。利用時品質が高いHMIは、ユーザーを中心にモノづくりを考えることのできる「デザイナーとエンジニア」が連携しながら開発を進めることで初めて実現できると考えています。エスディーテックでは、HMIに精通したデザイナー、エンジニアがお客様の製品のUI開発を支援する事業とHMI開発工程を効率化するための開発環境(ツール・ライブラリ)を製品としてライセンス販売する事業を2つの柱として推進してまいります。
記載されている名称は各社の商標または登録商標です。