技術革新によるクオリティの向上と時間やコストの削減を理由に、3DCGによるビジュアライゼーションが注目を集め続けています。
特に自動車などの工業製品、住宅などの建築におけるフォトリアルなリアルタイムビジュアライゼーションの需要は増える一方です。
CGの描画に特化したリアルタイムレンダリングエンジン『Mizuchi』は、多様な材質を実写に迫るクオリティで描画でき、
それでいて一般的に入手が容易なハイエンド PCで高速に動作する軽量さが特長です。
リアルタイムレンダリングが可能なため、自由かつリアルタイムに操作できるインタラクティブなコンテンツを制作できます。
VREDなどのデジタルプロトタイプツールで作成したデータを『Mizuchi』に取り込むことで、広告宣伝用のCG素材やエンタメ要素のあるアプリケーション開発など、様々なコンテンツ制作に自動車のモデルデータを展開することができます。レンダリングがリアルタイムのため、デザインの調整も非常にスムーズで快適です。
表面に微細な折り目のある布、高級感のあるレザーシート、同じゴムであってもコンパウンドによって質感に違いの出るタイヤ、透明な樹脂を含む計器やランプなど、自動車は1つの製品の中に多種多様な質感を持ちます。『Mizuchi』は、ただ質感や色を再現できるだけでなく、光の反射や透過による影響も表現できるため、CGでありながら"CGっぽさ"の無い自然な見た目を表現できます。また、自動車の塗装に特有のクリアコートやメタルフレークも実現できます。
多様な質感を表現できる『Mizuchi』を使うことで、建築物に用いられる様々な素材を忠実に再現したインタラクティブなCGコンテンツを制作できます。例えば、壁紙や床材等をリアルタイムに変更できるバーチャルモデルルームなどの開発にも利用可能です。
施主向けプレゼンテーションシステムのレンダリングエンジンを、よりリアルな立体画像による提案を実現させるため、従来のものから『Mizuchi』に変更されました。
素材の材質のPBR*1化によってフォトリアルな質感の表現が大幅に向上しています。また、全天球画像を光源とするIBL*2とライトプローブ*3によるGI*4により間接光の表現が可能となったため、深みのある陰影や映り込みの描画が実現できるようになりました。さらにSSAO*5、RLR*6、グレア*7などのポストエフェクト*8の機能により、リアルな住宅の空気感を表現する手法の幅が広がりました。
詳しくはニュースリリースをご参照ください
シリコンスタジオのレンダリングエンジン『Mizuchi』、住友林業の3DCG住宅プレゼンテーションシステムに採用
*1:PRR(Physically-based rendering):物理ベースレンダリング。光の反射や拡散を物理的な計算をもとにレンダリングし、より現実に近い表現が可能になる手法。
*2:IBL(Image-based lighting):イメージベースライティング。背景そのものを光源とみなすライティング手法。全方向から入ってくる光を反映させることで現実に近い自然な光源を再現する。
*3:ライトプローブ:シーン中に複数設置し、周りのオブジェクトから間接光の影響をあらかじめ計算して照明効果を表現する技術。
*4:GI(Global Illumination):グローバルイルミネーション、大域照明。シーン内のマテリアル、各オブジェクト間によって反射または吸収される光を計算し、直接光だけでなく間接光も考慮した空間表現をシミュレーションする技法。
*5:SSAO(Screen Space Ambient Occlusion):物体が近接して狭くなったところや部屋の隅などに、周囲の光(環境光)が遮られることによって影が現れる現象を擬似的に追加する技法。
*6:RLR(Realtime Local Reflection):水たまり、テーブルなど、局所的に周囲の風景が写り込んでいる様子を材質の反射特性に応じて表現する技法。
*7:グレア:撮影レンズや人間の眼球で眩しい箇所を捉えたような光の溢れ出しを表現する効果
*8:ポストエフェクト:グラフィックスをより豊かに見せるためのビジュアルエフェクトの数々を、レンダリング済みのフレームに対して後処理(ポストプロセス)として付加するもの。
自動車や住宅などは、ショウルームで全ての製品を展示することは不可能です。
『Mizuchi』を活用すれば、極めてリアルなCGで再現されたコンフィギュレーターアプリケーション(製品の色やオプションを自由に変更して見た目を確認できるアプリケーション)を制作できます。
車体の色、塗装の種類、ヘッドライト、タイヤ、ホイールなどのエクステリア、シートやダッシュボードの色、素材などのインテリア等、あらかじめ用意しておいたオプションを自由に組み合わせ、その場で具体的なイメージと共にお客様に提案できます。
また、コンフィギュレーターと見積もりシステムを連携させるなど、営業ツールやマーケティングツールへの活用も可能です。
『Mizuchi』はSDKとオーサリングツール『Mizuchi Edirtor』で構成された製品です。従来DCCツール上で行っていたレンダリング部分を『Mizuchi』に置き換えるだけで、質感等のマテリアル設定もアーティストが『Mizuchi Editor』を使って直接調整可能になります。
『Mizuchi』はレンダリング機能だけを独立させた製品。SDKとして提供されるため、エンジニアが自社のワークフローに合せて自由自在にカスタマイズし、コンテンツの制作が出来ます。
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