Unity6 + URP で動くパストレーサーを実装してみよう Part 1
2024年12月12日
色々なレイトレーシングの実装環境の中でもちょっと特殊といえる、Unity上でGPUレイトレを行う話を何回かにわけて書いていきたいと思います。
近年のグラフィックスハードウェアの進化により、リアルタイムでのレイトレーシングが可能になってきました。レイトレーシングでは反射や屈折、GI(グローバルイルミネーション、大域照明、柔らかな影や間接照明の効果のシミュレーション)を正しく表現できます。また非常に原理的な機能であるため、直接的な描画手段としてだけではなく、さまざまな応用の可能性も考えられます。現在のハードウェアの性能では表現力にまだまだ多くの課題がありますが、機能をうまく活用し、これまでにはできなかった独自の表現を目指しています。
機械学習、特に深層学習(ディープラーニング)を用いたさまざまな応用技術について研究しています。深層学習は非常に幅広い可能性を秘めており、レンダリングに限らずあらゆる用途への応用が期待できます。現在は主にレンダリングへの応用として、GIをはじめ、生物などの自然物の表現に取り組んでいます。また、高品質を目指すための一般的な学習方法だけではなく、リアルタイムでの高速な処理のために、グラフィックスハードウェアを効率的に活用するための最適な学習方法も探求しています。
グラフィックスハードウェアの性能は目覚ましく進歩しており、それに呼応してリアルタイムCGもどんどん複雑で高品質な表現手法が開発されています。しかしながら、同時に出力デバイスの解像度化も大きく向上しており、既に4Kは当たり前となり、8K時代に突入しつつあります。表現技術の複雑化と高解像度化を考慮すると、ハードウェア性能はまだまだ十分とは言えません。そういった状況をふまえ、当社では超高解像度を効率よく描画するためのさまざまな技術を研究しています。
CEDEC等で発表したシリコンスタジオのプレゼンテーション資料や動画をご紹介致します。
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